日蓮正宗の信仰では、信仰の根本とする本尊に示されている南無妙法蓮華経の御題目をお墓に移し刻む意味から、御信者さんと話し合い、拝み石の寸法、形状を考慮した上で、
南無妙法蓮華経
妙法蓮華経
妙法
の、いづれかを染筆し、○○家と入れます。つまり、日蓮正宗の信仰においては、○○家先祖代々の墓である以前に南無妙法蓮華経の御題目によって、一切衆生成仏が叶うという教えである為、【題目搭】の意味の方が中心になるのであります。ですから刻まれれる御題目は極めて重要になります。
○○家、○○家、一件、一件、願い出がある度に、御題目を染筆して、寺院の御本尊に供え、御経を唱え、当家及び、墓石店へ渡し刻んで貰います。
その御題目を、一部の業者ですが、南無妙法蓮華経の御題目であれば、何でも良いと考え、私が染筆した御題目を他人の墓に流用、使い回しする業者がいます。これでは、私と違う信仰をしている方が、私の書いた御題目を拝むということであり、信仰の道から外れることになります。これは、将来に渡って、絶対に止めて頂きたい、商業道徳から考えても、道から外れたことだと思います。
同じ、南無妙法蓮華経の御題目を唱える宗教であっても、中味の教えは、全く違うのでありますから、流用は出来ないのであります。一回一回寺院まで返却して下さい。
又、この逆のケースで、何宗のどこのどなたが書いたかも分からない、墓石用コンピューターソフトに入っていましたというような御題目を、前記と逆のパターンの使い回しを寺院への確認もせず平気でする業者がいます。
同じ信仰をする者が書いた御題目だからこそ、開眼することが出来、拝めるのであって、誰が書いたかも分からない御題目を開眼出来るわけがないし、信心の心を込めることは出来ません。論外です。止めて下さい。
信仰に関係する墓石の仕事をしているのに、全く信仰心の無い、信仰心を無視した、利益だけを追求する、一部の業者がいますが、深く考慮して下さい。
以上、説明させて頂いた様に、日蓮正宗は必ず御題目を墓石に刻む決まりであります。しかし、多くの御信者さんの中には、信心の深い人、浅い人と、色々な人がいて、私達の努力不足もあり、自己流の考え方で墓を建立しようとする人がいます。そういう人が来店した際には、宗旨を尋ね、まず寺院に相談し、取り返しのつかない、後悔が残らない、作り直しをしなければいけないと心が穢れることなく、後々喜びを伝えていける墓石建立になるようにアドバイスして進めて下さい。以上、宜敷お願い申し上げますと共に、こちらに問い質したい点があれば、遠慮無く御質問頂きたいと思います。
〒720-0017,広島県福山市千田町1丁目25-34 三寶院 住職廣田頼道 TEL084-955-5603