葬儀場にお願い申し上げます

 葬儀場にお願い申し上げます

1)日蓮正宗では供花は仏法と生命の永遠常住を表す常緑・香木の樒だけ用いて、無常を象徴する色花は用いませんので、その様に当家並びに親族にアドバイスして下さい。 関係者からこちらの意向が伝わらずに贈られて来てしまった色花は、仕方がないの で祭壇の一番外側に並べて下さい。出棺の際、棺に入れる花は必ず樒だけにして下さい。遺影の額に、あしらいとして色花(造花でも)飾るのは止めて下さい。
日蓮正宗と創価学会は似て非なるものですので、BGMに「人間革命」等の創価学会 に関係する音楽は流さないで下さい。

2)親族が御経の途中で焼香者に挨拶をすることを止めて下さい。最後の喪主挨拶で充分です。(亡くなられた方に一番の供養となる親族が御経を唱える事なく、中座する事は亡くなられた方に失礼に当たる。一般の法事でもしないことであります。)

3)導師の椅子は曲録を止めて普通の椅子にして下さい。

4)御本尊様を御下げする時に使用する掛け軸棒を眼に見える所に置いておいて下さい。
(日蓮正宗の葬儀式次第は御本尊様を御下げして、納める迄が葬儀ですので、御本尊を御下げ出来る、祭壇配置に考慮して下さい。)

5)ねばっこく抑揚をつけ過ぎた司会はしないで下さい。

6)焼香者を順番にマイクで呼び上げるのは止めて下さい。(最初の喪主だけにとどめて下さい)

7)司会マイクの音量は、御経が聞こえなくならない程度にして下さい。

8)葬儀の演出が中心でなく、あくまでも亡くなられた方の成仏を願う事が葬儀をする意義ですので、全般に過度の演出は止めて下さい。

9)御通夜・御葬儀ともに勤行の後五分ほど説法の時間を下さい。

10)葬儀の御経の後、退座しないでそのまま出棺に立ち会いますので、退座の案内はしないで下さい。

11)火葬場(奈良津中央斎場の場合)で骨上げの後、三寶院へ参詣出来る親族だけで結構ですから、参詣して骨上げ・初七日の御経を唱える。会食の予定はその後にして下さい。日蓮正宗では、遺体を前にして、参列者の帰宅の都合を考慮して行う。初七日の御経をすることは宗教的に間違った行為なのでしません。

12)葬儀に関わる係の方達が念珠のブレスレットをしたり、念珠を手に持ったり、会場内に宗教的な書、絵、仏像が飾ってあったりしますが、葬儀で利用する人達の信仰は色々ですので、葬儀場の方々は宗教的雰囲気をかもし出そうと思ってやっているのかもしれませんが、とても違和感があり、迷惑に感じる事があります。念珠一つでも宗派によって全部違います。皆さん方はどの宗教が一番正しく成仏出来る宗教なのかを考え、こだわったら成立しない職業なのですから、逆に宗教色を一切無くした方が良いのではないかと思います。

13)日蓮正宗は御本尊様中心の信仰ですから、骨上げ後の自宅での安置の仕方は仏壇の横に三段の祭壇を飾らないで下さい。御本尊様の前に祭壇(祭壇で御本尊様が隠れるような高さならば止めて小机のような台の上に御骨・位牌・写真を置く)をしつらえて、御骨や位牌を拝むのでなく、御本尊様を拝むことによって、御骨にも位牌にも手を合わせる形にして下さい。

14)たとえ南無妙法蓮華経の掛け軸であっても掛けないで下さい。南無妙法蓮華経ならばどれも全て一緒の宗旨というものではありませんから。

15)湯灌は基本として、身内が行うものであります。やり方を教えてあげる。補助してあげる。という形態にして下さい。身体を清潔にする事以上に、亡くなった方の最期の姿を遺った者が調えてあげる精神的な意味が本来の湯灌ですから。

16)葬儀社からギフト関係者、墓石店、仕出しや等々に住所・電話番号・家庭内情報等々を提供する事は一切止めて下さい。(尋ねられた折りに、アドバイスすることは有り難い事ですが)個人情報保護の流れに逆行することで、プライバシーの侵害になります。何よりも、悲しみの心を踏みにじる厚顔な業者もいます。